倉庫業は無色透明、何色に染めるかは経営者の責任

インキューブコンサルティング代表の原です。
このコラムでは、倉庫業や作業請負業の皆さまにとって有益な情報を定期的に発信していきたいと思っています。

私は、総合物流会社で約20年にわたって、一貫して倉庫系の新規事業・新サービスの立上げに従事してきました。
また、立ち上げた事業・サービスについて、自ら営業活動を行ってその安定化をさせてきました。

そのなかで、気づいたことがあります。
それは、倉庫というのは単なる場所であり、保管するという機能にすぎないということ。

これはマイナスの意味ではありません。
むしろ、他のあらゆるものと組み合わせることによって、何にでもなれるという意味です。

倉庫という場所も、作業を行う人や仕組みも、それ単体では「無色透明」のグラスのようなもの。
赤ワインを注げば赤く染まるし、牛乳を注げば真っ白に染まります。

倉庫業や作業請負業では、何色に染めるかによって、自分たちが苦労して提供しているものの「価値」が決まることになるわけです。
何色に染めるかの選択次第で、お客様から高く評価されたり、そうでなかったりするわけです。

この選択こそが、経営者の責任です。
経営者の選択次第で、輝くべきものも輝きを失ってしまうこともあるのです。

とくに倉庫業では、こういった「組み合わせ」による価値の発揮という意識は、これまであまり高くなかったように思います。

同じ「保管する」「(流通)加工する」といった機能であっても、輝く場面とそうでない場面があります。
自社は知らないうちに、貴社のサービスを使って他の何かと組み合わせる、荷主が価値を生み出していることも多いと思います。

本来は、皆さんが生み出している価値です。
素材を提供する農家や漁師の立場から、組み合わせて料理を提供するレストランのシェフになることができれば、いま抱えている多くの課題が解決に向かって動き出します。

グラスの色を何色に染めるか。

経営者によるこの決断こそが、自社の存在意義と社員の誇りに直結するものになります。

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