私が倉庫業・作業請負業向けのコンサルティングを行う理由

はじめに

こんにちは。今回のブログでは、いつもとは趣向を変えて、私がなぜ「倉庫業」「運送業」「作業請負業」を支援したいと考えるようになったのか、その理由をお話ししたいと思います。

もしかするとあなたも、今の事業に閉塞感を感じていたり、将来への不安を抱えていたりするのではないでしょうか?

もしそうだとしたら、私のこれまでの経験が、少しでもあなたの考えるヒントになればと思っています。

エネルギー業界から物流業界へ

もともと私は、新卒でエネルギー業界に就職し、10年ほど契約業務・取扱いルール作成を中心に経験を積んでいました。その後、地方に本社を置く総合物流会社へと転職しました。

実のところ、当時の私は「物流」への強い関心があったわけではなく、「法律知識を活かせそうだな」といった軽い気持ちでした。

でも、ここから私の人生は大きく変わっていきます。

はじめての新規事業と、素人集団の奮闘

転職後、最初に任されたのは子会社のISO取得支援。
そこから派生する形で、親会社での新規事業が立ち上がることになり、私もそのプロジェクトに参画することになりました。

最初に担当したのが、倉庫を活用したレンタル収納スペース事業の立上げ。

…いま思い出しても、チーム全体が“完全な素人集団”でした。

ホームページ? 作ったことない。 クレジット決済? どこに頼むの? 広告? 集客? 見学会? どうやってやるの?

でも、だからこそ、毎日が新しいチャレンジの連続で、本当に楽しかったんです。

ただ、この頃、ずっと思っていました。
「この道のプロがチームにいたら、もっとスムーズなのに」って。

すべてを自分たちで作った経験

とはいえ、そのプロがいなかったからこそ、自分たちであらゆることを考え、行動しました。

・施設の設計
・オペレーションの構築
・チラシをつくって自分たちでポスティング
・週末に見学会を開催
・ロゴマークを作成して商標登録
・利用規約の整備

気がつけば、プロジェクトの仲間たちと「今月の残業、イチローのヒット数を超えたね」なんて言いながら、笑っていました。

過酷だったけど、悲壮感はゼロ。むしろ、ワクワク感すらあったんです。

現場での震災で下請けのつらさを痛感して、決意を固める

その後も、産業廃棄物の収集運搬事業や文書のデジタルアーカイブなど、いくつかの新規事業に関わらせてもらいました。

なかでも印象的だったのが、とある作業センターの立ち上げ。ここは、元請けが現場に常駐するタイプの仕事で、正直かなりやりづらい環境でした。

2011年3月11日、その日は朝からその年に立ち上げた作業センターにいました。
そして、14時46分。東日本大震災が発生しました。

幸い建物に被害はなかったものの、現場は騒然。
私は、常駐する元請けの担当者に、安全のため作業中止を提案しました。
しかし、元請けの担当者から返ってきた言葉は「いや、続けてください」でした。

作業スタッフには「いったん家の様子を見てきてください」「可能であれば戻ってきてください」とお願いしたところ、戻ってきてくれた方もいて、何とかその日の夜遅くに作業は終了できました。
私はその日、現場に泊まったのですが、翌朝にパートの方が届けてくれた手作りのおにぎりの味は今でも忘れられません。

この出来事で、私は痛感しました。「作業請負」という立場の弱さ、下請けとしてのつらさを。

そして、心の底から思いました。
「もっと上流に行かなければいけない」
「元請けに依存しない力を持たければ」
「自分たちの安全は、自分たちで守れる立場にならなければ」

自分の経験を、誰かの役に立てたい

転機が訪れたのは、その後、中小企業支援機関の仕事に関わったときです。

中小企業の経営者の方々と話すなかで、私の経験がすごく喜ばれる場面が多々ありました。

そこで思い出したのが、かつて新規事業で素人集団だった自分たちのこと。

「誰かに頼れたら、あんなに苦労せずに済んだのに…」

そのとき、私は強く思いました。

自分の経験や知識を、かつての自分のような人たちのために使いたい。
とくに、「倉庫業」「運送業」「作業請負業」など、現場で汗をかく人たちの力になりたい。

「現場力」を使って、下請け的な立場から脱する

物流業や作業請負業は、世間から地味に見えることも多いですが、私はそうは思いません。

現場には、知恵と工夫が詰まっています。 現場で働く人たちには、誇りと責任感があります。
何よりも、社会を支えているのは現場です。

現場力は、新興のベンチャー企業にとっては、喉から手が出るほど欲しいものです。
この現場力をテコにして、自社の独自サービスを作れば、下請け的な立場から脱して経営の自由が手に入る。
そう私は信じています。

最後に:あなたに伝えたいこと

もし、あなたが今、事業の行き詰まりを感じていたり、「このままでいいのだろうか」と悩んでいたりするなら。

一度立ち止まって、少しだけ視点を変えてみませんか?

新規事業も、業務改善も、取引先の開拓も。 全部を一気にやる必要はありません。 でも、今よりほんの少しでも、良い方向へ進みたいと思うなら。

そのときに、私のこれまでの経験が、何かの役に立てれば本当にうれしいです。

あなたの会社の中にすでにある潜在的な強みを、必ず引き出すことができる。私はそう信じています。

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